夢の細道

夢日記

A社でのこと③ #39

その小さな出版社に、週に1度、各書店から集められた返品本がトラック🚚で届けられた。返品本が届くと、みんな仕事の手を止めて総出で台車をだして積み下ろしを手伝った。私は検品係だった。トラックの荷台に入って伝票と返品本を照らし合わせ、間違いがないかチェックした。月刊誌や季刊誌はよく号数間違いがあった。今回はそんな間違いには目をつぶった。他社の本が混じっていた。伝票にその書名や出版社名などを書いて受け取りは拒否だ。
チェックが終わって、配送車の兄ちゃんが、荷が少ないと交通料金が少ない、逆に荷が多いと交通料金が高くなると言った。なるほどと納得した。それから兄ちゃんは荷台の入口にしゃがんで、何か言いたげだった。まだ何かあったっけかなと次の言葉を待つが、いっこうに口をあけない。そのまま、お互いしばらくじっとしていた。