夢の細道

夢日記

ナン #58

その広々としたトイレに初めて入った時、何人か先客がいた。たくさんの机が置いてあった。それは普通のデスクのようだが、椅子に座って排便しながら仕事をしたり読書したりできる場所のようだった。先客の近くだと、やはりアンバイが悪いから、できるだけヒト気のないデスクを捜した。奥の方の、ちょうど、みんなに見られない、いい位置のデスクを見つけた。そこなら落ち着いて用を足すことができるだろうと思ったが、そこでパソコンを開いたり読書をしたりしようとは思えなかった。

彼は毎日、愛犬に食わすためのパティを作り続けている。バーガー店を開こうと考え、パティ作りの練習に励んだ。最初の頃はとても不味くて食えたものではなかったが、そのうち彼の愛犬も喜んで試作品のパティを食べるようになった。彼は毎日、犬の様子を観察しながら、パティの調合を微妙に変えていった。そして、ついに愛犬がモンドリ打って喜んで食べるパティを発明するに至ったが、その頃にはバーガー店を開こうという当初の情熱をとうに無くしていたが、愛犬のために毎日パティを作り続けている。

彼はナンを焼くカマドを所有していた。土中に掘って作った浅い井戸のようなコンクリートのオーブンのようで、そのまわりで、5、6人が、かがまってザブトンの大きさの粉のキジをヒラヒラさせてから、熱いコンクリートの内側にくっつけると、たちまち内部の熱で焼き上がる。木ベラで取り出して、次のやつをヒラヒラさせてカマドの内側にくっつける。たくさん焼いて麻袋に入れて持ち帰る。モチャケラム(ありがとう)モチャケラムと男たちは彼に挨拶して去っていく。その中の一人に、今日の朝飯に一枚くれ、と彼は言おうとしている。