夢の細道

夢日記

たたき売り #90

 また暇になってきた。

 マリウポリが陥落した。

 道端でたたき売りのバイトをしている。寅さん映画の見すぎだろうか。隣に同僚のおっさんがいて同じような商売をしている。今日も売上は芳しくない。夕方、私は店をたたんで、帰り際に、隣のおっさんが哀れになって、千円札をあげた。内心、五百円にしておけばよかったと後悔した。おっさんは、案の定、いらない、と千円札をかえしてよこした。私は内心ホッとした。おっさんは、一日で三千万円儲けたことがある、と言った。えっ、そいつは意外だ。ナニ売ったんですか、と聞いてみた。電化製品だろうか。答えを聞かないうちに夢は終わった。

 会社の帰り道、知らない女が話しかけてきた。美人でないし貧相な感じだが、一緒に歩いているうちに、手に触れ、握ってしまうと、女は拒否しない。だんだん大胆になって、肩に手を回したり、脇の下から手を入れて乳首を揉んだりした。それで駅近くのホテルに入ろうということになった。女は素足に下駄履きで、途中、転びそうになったが怪我はなかった。足の内部が少し悪いらしい。めぼしいホテルを探し当て建物の中に入ると、いくら持っているかと私に聞いた。一万二千円と答えた。女は足りない分のお金を持ってくると言って階段を駆け上がって行った。フロントで待っていると、胡散臭い連中に絡まれそうになったが、胡散臭さでは私は彼らに劣るものではなかった。女はなかなか戻ってこない。帰りは遅くなりそうで、妻にはなんと言い訳しよう。そのうち、女にすっぽかされたことに気づいて帰ることにした。

 老練なベテラン釣り師に同行した。モーター付きの小舟で沖に出てエンジンを止め、老人は海原に餌を撒いた。その餌を求めてクエが海底から浮上してきて、鯉が餌を食べるみたいに口をパクパクさせた。老釣り師は、そのクエの口にいとも簡単に手に持った大きな釣り針を引っかけて大きなクエを釣り上げていった。手首のヒネリ方にコツがあるらしい。あっという間に七匹も釣り上げてしまった。深場にいるクエが面白いように集まってくる強力な餌だ。今晩はクエ鍋で酒が飲める。この釣りに関して、何故か、全米釣り協会が
苦情を表明しているという。