夢の細道

夢日記

ブラジル #75

中村雅俊がベニート ジ パウラの70年代のデビュー曲にして大ヒット曲「愛の終わりのサンバ」を歌っていたが、声質は似ているものの、本人のベニートに比べると、貧弱で見劣りのするものだった。どちらももうオジイチャンだ。
アゴスティーニョ ドス サントスは絶頂期にフランスの空港で飛行機事故で亡くなった。ジョアン ジルベルトはついこないだ、ご高齢で死んだ。エミリオ サンチアゴは10年くらい前に脳溢血で倒れた。マシュケナダやコンスタントレインの初期の作品に味のあるジョルジ ベン、サラボーンとの共演がグッとくるミルトン ナッシメント特にWE LOVE Brasil の「courage」ね、セルジオ メンデスのプロデュースのものはあまりいただけない、彼は四十過ぎてからちょっとおかしい。
カエターノ ベローゾやジルベルト ジルもまだ健在らしい。

ブラジルへ行くことなった。熱帯の大都市サンパウロ、情熱と悪とがトグロを巻く大蛇に巻き付かれて窒息しそうな陰影とガラスの破片を打つキラキラした光にまぶされて、幾度となく屈折と挫折を繰り返し、落胆しては芽吹く植物のような茂みを忘却へ、裏切りへ、明るみのない淀みが続く停滞へ、かすかに希望をほの見る深みのない浅はかさへ、そして、淋しさと、翳りに、鮮やかな虹に、サウダージを。
ブラジルへ行く前にパンチパーマにしようと思った。若い連中がそれを笑った。ニアワナイッスヨ。そうかもしれない。