夢の細道

夢日記

胡麻せんべい #81

家の近くで兄の幼馴染のキムタクとその相棒に会った。家に招こうと思った。昼飯は食ったかと聞くと、まだ食べてないという。昼飯はないけど茶くらい出すよと言うと、二人はついてきた。妻がキムタクから、やはり兄の幼馴染で近所に住んでいるサタ君のオヤジが首をつった話しを聞いたと言った。 まさか、あのサタ君のオヤジさんが、信じられないと思う。二人はすぐに帰らないで、家の中の片付けや掃除を始めた。女中を雇ったばかりなのだが、キッチンでキムタクは女中と一緒に働き出した。この家に居つくつもりかと思った。

おとうさん、リンゴジュース取ってきてと隣で寝ている妻が言った。目を開くと、Hがいて、じっと私を見つめている。マバタキのない異様な目付き。妻は大丈夫か、喉でも掻き切られてないかと見てみる。リンゴジュース持って来て、とまた言ったから無事のようだった。Hはじっと私を見つめたままだ。いつか動物園で見たことのある虎の目だった。

会社にせんべい屋の息子がいた。彼はたまに一斗缶に入ったじぶんちのせんべいを持って来てみんなに振る舞った。彼は若禿で、頭の中央だけ髪が異常に薄く、両脇だけに髪が豊富で、いつも武士がチョンマゲを落としたような感じだった。彼は次男だったので家業を継ぐことが出来ず、しがないサラリーマンに甘んじていて、なんとなく落武者のような雰囲気が漂っていたが、彼の持って来る出来たての胡麻せんべいは、なかなかのものだった。