夢の細道

夢日記

子犬 #33

家の縁側の前が道路になっていて、白い子犬を連れた少女が通っていく。生まれて間もない子犬は可愛く、子犬を連れて散歩している少女はさらに可愛らしかった。少女が、見ている私に気付いたので、私は、だらしなく笑いながら、こんにちわ、と会釈した。少女も頷いて通り過ぎていった。
少しして、折り返しに、また少女と子犬が家の前の道を、さっきとは逆方向に歩いている。すると子犬が縁側にあがりこんできて、畳の上に腰をおとして小便をした。
「すみませーん。大丈夫ですか。」と、少女がすまなそうに言った。私は頬をゆるませたまま、いいの、いいの、と言って、ティッシューで小便をぬぐった。小便で濡れたティッシュをトイレに流して、妻を呼んだ。

歯医者 #32

歯医者に行った。以前、金属をかぶせた奥歯が虫歯になってるみたいだ。病室には、後ろ姿だが、パンチパーマの恐そうな中年の先生がいて、やだなと思ったが、帰るわけにもいかない。そこには常連らしい男の患者がいて、口を大きく開いて自分で歯についている歯石を、水を吹き出す器具を使って器用にキレイにとり除いている。えらい人もいるものだと思った。患者をやめて歯医者になればよかろうに。それとも、ここは自分で治療する歯医者なのだろうか。
その内に、そこの院長が現れた。白髪頭の老先生で、経験豊富な穏やかそうな年寄りで、安心した。

返品 #31

アベルが鳴って開けると、頭の禿げた小太りの宅急便のオジサンが立っていた。A4サイズの厚手の封筒を渡された。それは私が長野県の人に送ったものだ。メルカリか何かで長野県の人が欲しがっていた書籍を1冊送ったものが返送されてきたらしい。返品してくるとは予想してなかった。送付状に850円と書かれてあったので、1000円払おうとすると、オジサンは料金はいりませんと言った。そんなわけにはいかないので、お釣りがないように850円きっかりあげた。オジサンとおなじユニホーム姿の太ったオバサンが現れたが、なにかするふうでもなく、その辺をうろうろしていた。

精算 #30

経理のE嬢がやってきて、私の経費の精算をするという。私はE嬢のダンナに似ている男と仕事をしていた。
「いつまで活動を続けるんですか。」とE嬢が言った。なんの活動のことを言っているのか分からなかった。今の仕事のことか。夢の細道の旅のことか。○🙆○のことか。どれも、まだやめるつもりはなさそうだが。隣で仕事をしていたE嬢のダンナ似の男は、気をきかしたように部屋を出ていった。
経費は私が1万円くらい余分に立て替えていたようだ。夢の旅にお金はかからないはずだから、○🙆○にかかったお金のようだ。電卓ですぐに正確に計算できるのだが、電卓を使うまでもないだろうと思った。

エレベーター #29

エレベーターのドアが開いて、何人か一緒に乗った中の1人のオバサンが手元のボタンを押したら、天井の中央からシャワーが噴き出した。「どこおしてんねん。」「止めてくれ、アホンダラ。」と非難ゴウゴウ。私はとっさに行先の3Fのボタンを押したら、水が止まった。
「すみませーん。」とオバサンは平謝りだが、みんなびしょ濡れになっている。まったく迷惑な話だが、このエレベーターにシャワーの機能があるなんて知らなかったから、腹立たしい反面、誰もいない時に何回かシャワーを試してみようと、遊び心がわいていた。

ラーメン屋 #28

ラーメン屋になっている。店は繁盛しているようだ。客がどんどん入ってくる。私は1人で対応していたが、たまらず、誰か手伝って下さい、と叫んだら、老人が1人調理場に入ってきた。さあ、カラの丼を棚から5まい出してえ、と老人に言ったが、老人はうろうろしているばかりだ。待ってられないから自分で丼を並べた。茹でた麺を丼に配分して野菜やチャーシューをのっけた。5杯作って客にだし、また5杯作る。忙しくて手もとが狂ってくる。麺や野菜が5杯分かたまってしまう。それを手でほぐして丼に配分する。冷めてしまいそう。スッチャカメッチャカだが、まだ客から文句はでていない。かなり焦っている。チャーシューがなくなって、卵焼きにかえた。

人喰い #27

人喰いの男が、そのワザを私に語った。その男は、たくさんの人を食ってきたにもかかわらず捕まらないで人の間に紛れて生活している。餌の中に住んでいるようなものだから食事には困らないらしい。腹がすけば、ちょっと出かけて食べればいい。硬いブイは特製ミキサーにかけるらしい。残さず食べてしまうから証拠が残らない。バレなければ、人として人権を尊重されている人だ。四角い顔をしているが、寅さんより縦長だ。女を食おうとする時、その普通そうな顔つきが一変する。女たちは、豹変したその顔の気持ち悪さ、恐ろしさに悲鳴をあげるが、後の祭りだ。