夢の細道

夢日記

A社での出来事① #9

A社は最初、市ケ谷にあった。昼休みに飯を食いに会社の外にでた。先を大嫌いな女取締役の年増のKババが1人で歩いていた。私はKババに気付かれないように、ゆっくり歩いた。ラーメン屋も定食屋も客でいっぱいで入れなかった。Kババはパスタの店に入ったようだ。
ひとわたり、めぼしい店を捜すが、どこもいっぱいだ。そうだ、今日はカツサンドを買って戻ろうと思った。たまには会社で食べるのもいいだろう。会社近くまで戻ると、ちょうどパスタ屋から出てきたKババとハチアワセになった。一番会いたくないのに、何故か会いそうな気がしていた。悪い予感は当たるものだ。無難に会話を済ませた。近くの店でカツサンドを捜したが売ってなかった。時間はもうない。たまには昼抜きしてもいいだろうと思って部署に戻った。ロッカーの前で着替えていると、誰かが、ゴミを出すようにと言った。部下のO嬢もまだ戻っておらず、部署はカラだった。

牧人くん #8

失職して、次のバイトを捜していた。知人かもしれない長髪ぎみの男が現れて、仕事を紹介するという。
「2年間だが、どうだ。」ちょっと長そうだが、特に予定もないし、贅沢は言えない。
「なんの仕事ですか。」
「子供の面倒をみる。」
「保育ですか。」
「心臓の悪い子の相手だ。」
「悲しい思いをしそうでやだな。」
「ああ。こないだもね、牧人くんって子がいたんだけど。」と、マキトくんが、結局は消えてしまって、街角で幽霊みたいになってしまったような話をした。私は話がうまく理解できなかったが、いい加減にアイヅチをうっていた。なお、牧人くんという名前には、まったく心当たりはない。

復帰 #7

怪我が癒えて久しぶりに職場に復帰した。コンビニで買ったラーメンをレンジで温めたいのだが、作業場の外で朝礼がある。従業員の輪の中心にS所長がいた。私は作業場を出る時に、出入口の戸にケツマヅいて、戸がはずれて倒れてしまった。温厚そうなS所長は、何ごともなかったようにスピーチをたれている。すぐに戸を元の位置にはめこんだ。
さて、作業開始となったが、どの席にすわったらいいのか分からなくなっている。みんな冷淡そうだ。同僚のTさんも嫌によそよそしい。大きな紙に作業員の配置図が書かれてあって、私の名前も載っている。よく見ると、日付が8月15日になっている。遠い過去か未来のものだ。先にコンビニで買ったラーメンをレンジで温めたいのだが、私は、どこで、何をしたらいいのだろう?

婚約者 #6

NHKの某女性アナに結婚を申し込んだら、承諾の返事を得た。バツイチの人だが、幸せな気持になった。さすがは夢だ。
その後で、遺跡発掘アルバイトで知り合った二人の男性と山道を歩いていた。一人は爺さんで、もう一人は黒ぶちメガネだ。道の途中で黒ぶちメガネが道の脇下の草叢の方へ降りていって、見つけたぞ、と叫んだ。右手にかかげて持ってきたものは、発泡スチロールでできていて、どこかの国で第一次世界大戦で使用したツバつきのヘルメットの形をしている。発掘作業の時に、これを逆さにして、真ん中のへこんだ部分に右肘を入れて土をかきわけると便利だという。どこが便利なのか、私は理解に苦しんだ。この二人とは、近々、福島の方へ発掘旅行にでかける予定だ。その後で熊の夢を見たが忘れた。

ちょっと長くなった #5

夜中、寝床を抜け出して、路地の突き当たりで自転車のアクロバット走行の練習をした。近所の爺さんがつまらなそうに見ていた。それから床屋に行こうと、とあるビルの屋上へ行った。パンデミックの自粛で、そこの床屋しか開いていない。理容師のオバサンがむかえてくれたが、外でなにやら騒ぎが起こった。オバサンの知った娘が自殺騒ぎを起こしているという。屋上の端から今にも飛び込もうとしているらしい。大変だ。野次馬が集まっている。床屋のテーブルや椅子やらも、なにに使うのか外に運び出している。ビルの外は海のようになっていて、一人の逞しそうなオジサンがこちらに向かって泳いでくる。娘を助けに来たらしい。床屋に戻ると、オバサンが、道具を集めてくるから待っててと言っていなくなった。近くのテーブルにオバサンの知り合いらしい中年の女性がいた。私も隣の席に腰かけた。いかにも優しそうで、テーブルの下で手が触れたので握ってみたら、女性も握り返してくれた。
「ありがとうございます。」
「わたしもがんばったのよ。」
「誰かに見られたら大変だ。」
「ここではそんなに珍しいことでわないのよ。Yさんの家のご主人だって。」
「へぇー。」Yさんの不倫現場を連想してみた。
それから、近くにいたベトナム人の若者と仲良しになった。若者は友情の印としてシールを一枚くれた。小指に貼ってみると、少しはみだした。シール造りの名人がいるから案内するというのでついていくと、名人は白いシールの上に私の名前をアルファベットで書けというが、何回書いても末尾の文字がはみ出てしまう。まあ、中途半端でもいいやということになった。
その後で家に戻った。家の中から妻と息子の話し声が聞こえた。テーブルの上に置きっぱなしの息子のスマホからアメリカかイギリスのポップスが流れていた。アイツはこんな音楽を聴いているんだ、と思いながら寝床にもぐった。

ワオキツネザル #4

どこかの土建屋の作業場。私は新入りのようだ。そこの食堂の調理人にどうも嫌われているようで、みんなが頼んでいるいつものメニューが、私の分だけ何かが足りない。調理人の一人は、寅さんにでてくるオバチャンに似ている。
それから大きな倉庫で大変な作業が始まるのに、私は何故か外に出る。すぐ戻るつもりで、また道に迷った。ギリギリの崖のふちを歩いて引き返したり、穴に落ちかけたり。
途中、舗装道路を黒いマントのようなものを被った動物がピョンピョンと横切った。見たことのない珍しい動物で、通行人の年寄りが、やっと見ることができたと喜んでいる。ここは南米や南アフリカじゃないのに、と思った。その動物は私に興味を持ったらしく、近づいてくるので、傘かなにかで間合いをとった。噛みつかれたら大変だ。通行人の一人がそいつを抱きかかえた。マントを取るとマダガスカルワオキツネザルだった。あんがい愛嬌のあるやつらしくて、私は近づいてそいつの頭を撫でてみた。

パピー #3

逃げた犬を探しに行った。パピヨン種で、名前はパピーだ。3年前に死んだ犬だ。はぐれた地点でパピーと叫びながら、緑の空地や住宅街の坂道や通ったことのない曲り角をまがった。確か、あの黄色っぽい2階建ての住宅が目印だ。しかし、その住宅が見当たらなくなった。早く帰らないと約束の用事に間に合わなくなりそうだ。ここはどの辺だろう。ここはパピーとはぐれた地点に近いはずだが。ここは何処だ。パピーは何処だ。いったい何処を歩いているんだ?