夢の細道

夢日記

ちょっと長くなった #5

夜中、寝床を抜け出して、路地の突き当たりで自転車のアクロバット走行の練習をした。近所の爺さんがつまらなそうに見ていた。それから床屋に行こうと、とあるビルの屋上へ行った。パンデミックの自粛で、そこの床屋しか開いていない。理容師のオバサンがむかえてくれたが、外でなにやら騒ぎが起こった。オバサンの知った娘が自殺騒ぎを起こしているという。屋上の端から今にも飛び込もうとしているらしい。大変だ。野次馬が集まっている。床屋のテーブルや椅子やらも、なにに使うのか外に運び出している。ビルの外は海のようになっていて、一人の逞しそうなオジサンがこちらに向かって泳いでくる。娘を助けに来たらしい。床屋に戻ると、オバサンが、道具を集めてくるから待っててと言っていなくなった。近くのテーブルにオバサンの知り合いらしい中年の女性がいた。私も隣の席に腰かけた。いかにも優しそうで、テーブルの下で手が触れたので握ってみたら、女性も握り返してくれた。
「ありがとうございます。」
「わたしもがんばったのよ。」
「誰かに見られたら大変だ。」
「ここではそんなに珍しいことでわないのよ。Yさんの家のご主人だって。」
「へぇー。」Yさんの不倫現場を連想してみた。
それから、近くにいたベトナム人の若者と仲良しになった。若者は友情の印としてシールを一枚くれた。小指に貼ってみると、少しはみだした。シール造りの名人がいるから案内するというのでついていくと、名人は白いシールの上に私の名前をアルファベットで書けというが、何回書いても末尾の文字がはみ出てしまう。まあ、中途半端でもいいやということになった。
その後で家に戻った。家の中から妻と息子の話し声が聞こえた。テーブルの上に置きっぱなしの息子のスマホからアメリカかイギリスのポップスが流れていた。アイツはこんな音楽を聴いているんだ、と思いながら寝床にもぐった。